秋田県由利本荘市にて園芸メガ団地を視察しました
お知らせ 2020/11/19
令和2年11月18日(水)秋田県由利本荘市において上越農地協議会主催 先進地視察が開催されました。
当日は、上越地域の土地改良区の役職員16名が参加し、農事組合法人 平根ファーム(秋田県由利本荘市)における園芸メガ団地の取り組みについて視察を行いました。
農事組合法人 平根ファームは、由利本荘市土地改良区(平成27年度に5土地改良区による広域合併)管内に位置し、農地集積加速化基盤整備事業 平根地区(受益面積56.2ha)により大区画整備(標準区画:200m*50m=1ha、面工事:平成26年度~27年度)を行い、同事業を契機に園芸メガ団地を導入しました。
農地集積加速化基盤整備事業 平根地区は、農地中間管理事業を活用し、集積率100%を実現、事業要件を達成したことから工事費の地元負担金は発生しませんでした。工事費は、10aあたり180万円(計画時は140万円)でした。
園芸の導入(規模拡大)については、現在、新潟県農地部が示す数値目標「園芸の導入率=受益面積の2割以上(ほ場整備事業を行う場合)」と同様の要件が農地集積加速化基盤整備事業 平根地区も示され、園芸メガ団地 導入の契機に繋がったようです。
園芸メガ団地の導入は、農家負担が25%と安価な秋田県単独事業「園芸メガ団地推進事業」を活用し、汎用化を基本とした水田園芸ほ場として造成しました。排水対策として多機能型排水桝等を採用し、令和2年度までにアスパラ4ha、リンドウ3ha、小菊2haの品目を栽培し、園芸の栽培面積は、計9ha(地区面積の16%)に規模拡大しました。
園芸品目の採用は、ほ場整備事業前から栽培実績があったアスパラ、リンドウ、小菊を選択し、それを地元JAが後押ししたことで規模拡大に繋がったようです。
平根地区の土質は、壌土(粘土含有率37.5%以内で作物栽培に適した土壌)だったことから客土を行わず、園芸の導入を行いました。今後は、冬季(積雪は1.4m程度)の施設栽培として育苗ハウスを利用し、ホウレンソウ、アスパラ菜、キャベツ等の葉物野菜を栽培し、更なる園芸栽培の規模拡大を計画しています。
収穫した園芸作物は、主に大田市場(東京都)に出荷し、一部、愛知県や北海道にも出荷しています。
関川水系土地改良区管内では、今後、新規ほ場整備地区 約2千ヘクタール超を計画しており、数値目標(受益面積の2割以上を園芸導入)の対象となる令和元年度以降の採択目標地区では積極的に園芸の導入(規模拡大)を計画しています。
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