第31回 臨時総代会ごあいさつ
第31回臨時総代会開会にあたり、ご挨拶申し上げます。
記録的な暖冬少雪で明けた令和2年度も、これまた予想を超える長梅雨により平年比9日遅れでようやく8月2日に梅雨明けとなりました。
お盆前の大変お忙しいところご出席を頂き有難うございます。また、上越地域振興局農林振興部の坂井副部長様におかれましては、公務ご多忙の中、ご臨席を賜り誠に有難うございます。
3月26日の通常総代会につきましては、新型コロナウイルス感染防止策として、最小限の出席者と書面議決による特例的な開催となりました。この度の臨時総代会も3密防止策で、机の無いこのような総代会になりましたがご理解を賜りたいと思います。
長雨・日照不足で気になります、稲の生育状況(7/30)は、コシヒカリの草丈(112%)で「指標値比」を若干超えておりますが、茎数・葉数とも、ほぼ平年並みの生育量であります。品種毎の生育を確認しながら、収量・良質米確保の観点から適正な穂肥(遅れず、適期・適量)と水管理を行って下さい。
なお、梅雨明け後の8月は猛暑日(フエーン現象等)が予想され、9月も残暑厳しい予報が出ておりますが、6月1日より開始された「番水」は、笹ヶ峰ダム・野尻湖の貯水量も十分に確保されていることから8月10日に解除します。土地改良区と致しましては、気象予報を早めに把握し、迅速な対応を致しますが、耕作者におかれましても以下の点にご協力を頂きたいと思います。
「地球の温暖化」により、何時どのような気象変動(昨年8月の異常高温・干ばつ)が発生するかわかりません、耕作者におかれましても「漏水防止の徹底」と異常気象を想定し、栽培技術対策と併せて限りある水資源の「節水」にご協力を頂きたいと思います。
さて、本日の臨時総代会議案の詳細につきましては後程、担当より説明致しますが、私の方から特徴的な点を申し上げます。
令和元年度事業につきましては、概ね計画通りに実施して参りましたが、団体営事業等、一部令和2年度への事業並びに予算繰り越しとなりました。
国営かんがい排水事業につきましては、昨年度より上江・中江両幹線用水路の改修工事が始まり、今年度の工事説明会については、2月25日と27日に関係10地区を対象に説明会も終了し、非かんがい期の9月11日より3月上旬まで「断水」となりますので、ご協力頂きたくお願い申し上げます。
また、昨年7月1日より本格稼働となりました「笹ヶ峰発電所」も順調に稼働し売電益は、当初の目的どおり、水利施設の負担軽減のため国の定めた処理基準により交付することが出来ました。しかし、今後の正常な発電所の稼働と併せて笹ヶ峰ダムの堆砂問題も大きな課題です。年間およそ2万㎥の堆砂にプラスして、昨年10月の台風19号により予想を超える堆砂が進み、今後の必要貯水量の確保が懸念されます。これらを踏まえて、北陸農政局・新潟県等へ、強力な要請活動を行います。
次に県営事業であります経営体育成基盤整備事業の継続地区・調査地区と今後の構想地区を含めて25地区2,667haあります。米消費の減退が下げ止まらず、高米価の期待できない今日、コスト削減の絶対条件である大区画ほ場整備事業を今後も積極的に推進し、継続地区の早期完了と構想地区の早期採択に向けて、国・県への要請活動など事業の促進に努めて参ります。
「地球の温暖化」が大きな要因とされる、今日の頻発している記録的な集中豪雨や大きな災害は予想がつきませんが、せめて被害を最小限に止める努力をし、水利施設の維持管理に万全な体制で対応したいと思います。
組合員・耕作者各位のご理解とご協力につきまして、今後とも宜しくお願い申し上げます。
結びになりますが、本日提案致します議案は、令和元年度事業報告と決算関係に加えて、令和2年度収支補正予算を含む8件であります。
慎重審議をお願い致しまして、開会のご挨拶とさせて頂きます。
令和2年8月7日
関川水系土地改良区
理事長 齋 藤 義 信