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理事長室

齋藤前理事長退任ご挨拶

関川水系土地改良区

前理事長  齋藤 義信

 

 私こと、去る令和4年11月17日任期満了により、関川水系土地改良区役員を退任致しました。 平成26年11月18日副理事長就任以来、理事長退任までの2期8年間、役職員をはじめ総代・組合員皆様のご理解とご協力により、何とか任期を全うすることが出来ましたことに改めて感謝と御礼を申し上げます。 

 一方、事業運営につきましては、国会議員・県議会議員・市議会議員各位をはじめ関係行政機関・団体・関係業者のご理解とご支援・ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。 

 就任以来、農業団体の一つとして当然乍ら常に組織母体である組合員の農家的視点で、課題や事業予算等について国・県・市をはじめ関係機関・組織・団体に要望、提案し、制度改正となった案件もあります。今日の農業、とりわけ米を巡る情勢は米価の下落で農地集積の進んだ大規模経営体にとって、肥料など生産資材の高騰で厳しさを超えた大変な状況にあり、その課題解決如何により農地の荒廃が懸念されます。管内農業経営の実態は、園芸等複合営農で素晴らしい実績を上げている経営体の多い中、総じて稲作主体の経営体では、担い手不足と生産組織従事者の高齢化に加えて、経営不振により、今後の組織の存続が危ぶまれている経営体も少なくありません。大規模経営者の嘆きに耐え切れず、第34回通常総代会に提案致しました、関川水系土地改良区が勧める令和農業三種の神器(大区画ほ場整備・スマート農業・V溝乾田直播)を今後とも強力に推進する必要があると思います。

 世界的には人口増加と地球の温暖化による干ばつ等、食料不足が懸念されるなか、日本の食料自給率38%(カロリーベース)は、国が目標とする45%に向けて食料安全保障対策が今後の焦点となります。管内農業は、笹ヶ峰ダム・野尻湖を水源とする豊かな水資源のもとに恵まれた土壌条件(重粘土は、稲作の適地であり、条件整備で園芸にも有効)で、日本の食料供給基地として、今後とも担い手に魅力ある農業農村整備事業(特に大区画ほ場整備と園芸等栽培可能な条件整備)を地元(地権者・耕作者)中心に推進することが急務と思います。 

 先人の想像を絶する努力により今日の「世界かんがい施設遺産」と「世界水遺産」2つの世界遺産をもつ豊かな上越の農地環境、先人に感謝しつつ瞬間的関わった我々は、しっかりと受け継ぎこの貴重な財産を後世に引き継ぐ義務があります。新役員体制において、組合員・耕作者の合意形成の基に、大区画ほ場整備等農業農村整備事業を最優先として、その条件整備を活かすために関係機関・団体と一体で地域農業の発展と地域の環境を守るためにご尽力を頂ければと思います。

 結びになりますが、管内農業の発展と組合員各位のご健勝ご多幸をご祈念申し上げ退任のご挨拶とさせて頂きます。