第16回 臨時総代会ごあいさつ
■はじめに
春先の低温で心配された今年の稲作でしたが、5月中旬から少雨好天に恵まれ順調に育ってまいりました。笹ヶ峰ダム・野尻湖からの放流は、ほぼ例年並みに、野尻湖は7月17日から、笹ヶ峰ダムは7月26日から始めておりますが、昨日現在、貯水残量はダム・野尻湖ともに80%以上残っています。
今年の用水は十分確保できていると考えておりますが、コシヒカリの出穂期を迎え用水管理には細心の留意を頂き、上位等級米の豊作を願っております。
なお、本日、総代会終了後、上越地域振興局農林振興部普及課より、1等米確保に向けた水管理について、説明をしていただきますのでよろしくお願いいたします。
■上江幹線用水路完全復旧
昨年3月に発生した板倉区国川地内の地滑りで被災した上江幹線用水路は、本復旧工事も順調に完了し、4月10日に完全通水となりました。国・県・市など関係機関との迅速で綿密な連携でこのように短期間で復旧したことは何よりの喜びであり、改めて関係御当局に感謝する次第であります。なお、この秋には関係御当局並びに施工業者に感謝の意を表すべく簡単な竣工式を開催する予定であります。
■新たな維持管理計画書の土地改良法手続
6土地改良区が合併してから間もなく7年になります。懸案でありました維持管理計画書については、3月の総代会で説明させていただいた基準案に基づき計画書を作成しました。維持管理計画書は土地改良法の規定により総代会の議決と組合員の同意が必要になります。本日御審議・承認を頂いた後、組合員への周知と同意とりまとめを行っていきたいと考えております。なお、同意とりまとめは町内会長や連絡員の皆様にお願いしたいと考えておりますので総代各位の御理解・御協力を賜りますようお願い申し上げます。
■国営土地改良事業「関川用水地区」
来年度着工を目指しております国営土地改良事業「関川用水地区」については、上越市長を会長とする推進協議会で、新潟県農地部長・髙鳥衆議院議員、そして林農林水産大臣に陳情を重ね、大臣からは「計画に問題はない」とお墨付きを頂き、平成26年度採択に向けて順調に推移しております。また、農林省では、平成26年度予算の概算要求を行っており、本予算案が確定する1月以降に、いよいよ同意等の土地改良法手続が行われることになります。
この事業採択に先立ち、先般6月27日に管内190町内の代表者からお集まりいただき信濃川水系土地改良調査管理事務所による農業用水の水管理説明会が開催されました。関川用水地区の事業計画策定で新たに河川管理者から許可水量が示され、水利権が与えられます。その説明会で農業用水の一連の流れは御理解いただいたものと思われますが、受益末端まで不足なく公平に配水することは土地改良区の最も重要な使命だと思っております。総代の皆様方からも御理解と御協力をお願いいたします。
■土地改良事業予算
政権交代後、農業農村整備予算は24年度末の補正予算と5月に成立した本年度予算を合わせますと4年前の水準を上回ることとなり継続中のほ場整備事業の進捗に大いに期待をしておることろであります。
また新規に創設されました国費100%の団体営「農業水利施設保全合理化事業」の採択をえて(関川東部地区2,254ヘクタール)事業費1000万円で施設計画策定事業を進めておるところです。さらに、管内全域を対象とした関川地区として同じ国費100%補助で、懸案事項であります大区画ほ場整備事業で整備されました揚水機場(5年以上経過した37機場)と水路・水門7地区合わせて4180万円の事業費で、適正な更新整備計画を図るための機能診断と保全計画策定を進めております。
農業経営が安定して持続できるための生産基盤の整備と施設維持管理が土地改良区の責務だと思っています。農家負担を軽減し施設の更新改修に努めてまいります。
■最後に
本日上程いたします案件は、平成24年度決算を主として、平成25年度補正関係・維持管理計画の議決など併せて9件であります。慎重審議いただき議決・承認くださいますようお願い申し上げまして開会の挨拶と致します。
平成25年8月9日
関川水系土地改良区
理事長 瀧 澤 純 一