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理事長室

第29回 臨時総代会ごあいさつ

R1.8.8 臨時総代会で挨拶する齋藤理事長

R1.8.8 臨時総代会で挨拶する齋藤理事長

 第29回臨時総代会開会に当たり一言ご挨拶申し上げます。7月24日の梅雨明け以来、連日の真夏日・猛暑日の中、またお盆直前の大変お忙しいところ、ご出席を頂き有難うございます。また、上越地域振興局農林振興部の荒川副部長様におかれましては、公務ご多用の中、ご臨席を賜り誠にありがとうございます。

 さて、現在の稲の生育状況ですが、草丈はやや長く・茎数(穂数)も多く・葉数は並・葉色は若干濃い状態で、収量構成要素からすると多少品質が心配されますが、正に「豊作型」の稲姿です。この稲を良質多収に仕上げるためには、「登熟期の気温・日照・水分」です。8月1日発表の1ヶ月予報は、平年に比べ晴れの日が多く気温が高い見込みです。 残る条件は、「水」であります。現在のところ、水瓶であります笹ヶ峰ダム・野尻湖共に例年並みの水量が確保されており、今後の天候が予報通りに経過した場合でも、8月末位迄は、水量は、心配ありません。問題は、その後の天候です。今後の1ヶ月予報は、あまり降雨も期待できず加えて、地球の温暖化により「夏が長期化」するとの報道もあります。
 これらを踏まえて、現在の生育状況と、今後の気象予測など、良質・多収に向けて、普及センター等と情報を共有の上、8月15日付で「農業用水情報 N0.3」を発行致しますので参考にして下さい。土地改良区と致しましては、気象予報を早めに把握し、迅速な対応を致しますが、耕作者におかれましては、「漏水防止の徹底」と異常気象を想定した、限りある水資源の「節水」にご協力を頂きたいと思います。

 さて、平成30年度事業の詳細については、後ほど担当者より報告致しますが、私の方から特徴的な点で令和元年度を含めて申し上げたいと思います。事業全体から見ますと、管内施設の積極的な維持管理は基より、土地改良事業では、国営事業並びに県営事業・団体営事業など、組合員・耕作者の立場で、積極的に事業に取り組んで参りました。

 国営かんがい排水事業につきましては、先月7月1日より本格稼働となりました小水力発電所「笹ヶ峰発電所」は現在、順調に稼働しております。しかし、笹ヶ峰ダムの堆砂対策等、順調な稼働に対する課題・阻害要因も考えられ今後、関係機関・団体等へその対策に向けて、強力に要請して参ります。また、国営かんがい排水事業では、本年度より上江・中江両幹線用水路の本格的工事に入ります。この説明会が、8月19日と22日に当会場で開催されます。既に各総代さんに開催案内が届いていると思いますが、是非ご出席頂きたいと思います。

 次に県営事業であります、経営体育成基盤整備事業の継続・調査地区532haの早期完了と新規構想地区1,548haの早期採択に向けて、国・県等への要請活動等、関係機関・団体と一体の中で事業の促進に努めて参ります。

 また、時代が変わり、農地の集積も進み、大区画ほ場(1ha区画:管内3,000ha完了)・用排水のパイプライン化・担い手不足等々、耕作条件が大きく変わった今日、時代と取り巻く環境の変化に合わせた、農業農村整備事業の展開が不可欠です。これらを踏まえて、「公平・効率的な水配分」を基本に水管理システム等土地改良区自らAI・ICT等の導入による関連施設の維持管理に取組んで参ります。並行して、今後予想される耕作者のスマート農業にも、「水管理システム」など、土地改良区としても積極的に取り組み、コスト削減と農業所得の向上に努めて参ります。

 結びになりますが、本日提案致します案件は、平成30年度事業報告と決算関係に加えて、令和元年度収支補正を含む7件であります。平成30年度より、会計処理が複式に変わり、決算関係の財務諸表は一般的な財務3表と異なり、理解できない部分もあると思いますが、参考までに簡易版の「貸借対照表」を添付致しましたので、参考にして下さい。慎重審議をお願い致しまして、開会の挨拶とさせて頂きます。

  令和元年8月8日

関川水系土地改良区 
理事長 齋 藤 義 信